ネットショップ作成サービスの黒船こと「Shopify(ショッピファイ)」。2018年から本格的に日本でも事業展開をスタートし、Web制作会社の間でも決済機能導入システムとして人気急上昇中です。
Shopifyは世界で最もユーザー数の多いネットショップ作成サービスですが、ここ日本ではすでに、カラーミーショップ、BASE、MakeShop、ショップサーブなど優れたネットショップ作成サービスが数多く存在しています。
日本市場に本格的に進出したShopifyですが、わざわざ海外製のネットショップ作成サービスを使う必要があるのか、疑問視している方も多いと思うので、Shopifyの事例を集めてみたので参考にしてもらえれば幸いです。
Shopifyで作ったネットショップ事例
BASE FOOD
完全食パスタを開発・販売する日本発の食品ベンチャーのBASE FOODさんはShopifyで自社の公式ネットショップを構築しています。
BASE FOODさんは製品がグッドデザイン賞を受賞していたりと、デザインにもこだわりのあるスタートアップ企業ですが、Shopifyを使うことによって若い世代の食品ベンチャーにふさわしい洗練されたWebデザインのECサイトに仕上がっています。
BASE FOODさんは、2社ほど他社のネットショップ作成サービスを利用してからShopifyに乗り換えています。乗り換えた理由は「拡張性が高さ」「ユーザーにとって使いやすいデザイン」「チャットでの顧客対応機能」「今後の海外展開を想定して」といった理由です。
Shopifyは公式アプリやサードパーティ製の拡張機能も精力的に開発されているので、欲しい機能が簡単に実装しやすいといったメリットも評判です。
ブルックリンミュージアム
渋谷区の青山に本社を構える国産レザーアイテムを製造・販売しているブルックリンミュージアムさん。トヨタのレクサスとのコラボ企画などを行った実績もある知る人ぞ知る優良レザーブランドです。ブルックリンミュージアムさんの自社ECサイトもShopifyで構築されています。
全体的に高級感があふれるサイトに仕上がっており、特にボタンが押されたら動くようなJavaScriptがきれいに実装されています。アニメーション機能が美しいのもShopifyの強みの1つです。
また製品に対してストーリーを伝える読み物があるページもありますが、Shopifyはワードプレスに負けないぐらい、文章が書きやすいEC構築サービスなので、文章にもこだわりたい事業者にもオススメとなっています。
Kurasu Kyoto
京都にあるカフェのKurasu KyotoさんはもともとECサイトから始まり、ネット販売の成功から店舗としてのカフェもオープンしました。
まるでワードプレスで作ったかのような公式ECサイトですが、ワードプレスなどのCMSは使わずにShopifyだけで作られています。ブログもShopifyで書かれていますが、ブログ専門のワードプレスと遜色ない出来栄えです。
コーヒー豆は消耗品ですがShopifyで定期購入できるようになっており、国内発送と海外発送の両方に対応しています。こういった定期便が海外に向けてできるのもShopifyの強みの1つです。
KurasuさんがShopifyを選んだ理由としては、「越境ECができる」「デザイン性が高い」「コーディングできなくてもカスタマイズできる」といった点に魅力を感じてです。
たとえばGMOのMakeShopなどは日本で最も流通量の多いASPカートとして知られていますが、デザインの編集にはHTML・CSSのWeb知識が必要になります。ShopifyでもHTML・CSSがあれば、よりデザインの幅は広がりますが、全くWebデザインスキルがなくても、サイトのデザインをカスタマイズできるのもShopifyのメリットの1つとして導入したようです。
コアラ・マットレス
最近日本でも、知名度急上昇中のオーストラリア発のマットレスブランドのコアラ・マットレスですが、自社サイトの決済手段としてShopifyを採用しています。
Shopifyでもランディングページのような縦長のショッピングサイトも作成することができますし、動画を埋め込んだり、チャットサポート、メールアドレス登録での割引クーポンのプレゼントなど購入してもらうためのアクションを色々と実装することができます。
コアラ・マットレスはグローバル展開しているということで、全世界で利用できるShopifyはやはり都合が良かったみたいです。日本から海外に商品を販売したい方にとってもおすすめです。
またShopifyはオープンロジという物流アウトソーシングサービスとの連携に優れており、これがコアラ・マットレスがShopifyを導入した大きな理由の1つとなっています。オープンロジは商品を一括で預けて、売れば発送してくれる物流のアウトソーシングサービスですが、ShipifyにはオープンロジとAPI連携ができるので、手作業で在庫量へ変更したりする手間が必要ありません。
まだオープンロジのようなアウトソーシングサービスと連携できるASPカートは少ないので、物流の外注化を検討している事業者にとってはShopifyが第一候補になってくるでしょう。
ゴーゴーカレー
ゴーゴーカレーの通販サイトはShopifyでのECサイト構築に強いWeb制作会社(Shopifyエキスパート)が制作しています。Shopifyでリニューアルしたことによって売上が3倍になったそうです。
やはりWeb制作会社が制作しているだけあって、ナビゲーションメニューがしっかりしていたり、レイアウトがシンプルで洗練されている印象を受けます。
Shopifyは海外製のネットショップなので、決済方法が日本に最適化されていないんじゃないかと不安に感じる方もいると思いますが、ゴーゴーカレーさんでは、以下の決済手段を用意しており、ほとんど日本のショッピングカートシステムと遜色ないことがわかります。
CyStore
スマホゲームのサイゲームスさんもグッズ販売サイトをShopifyで制作しています。取り扱い商品数が多いですが、検索機能も実装できるので商品数の多いショッピングサイトでもShopifyでの構築には向いています。
スライドショーやイメージギャラリーがしっかりしており、画面をクリック(タッチ)した時に動きのあるショッピングサイトとなると、まだまだ日本のネットショップは不得意なASPも多いですが、アニメーションの実装にも強いのがShoipifyです。
17kg(イチナナキログラム)
インスタで50万人のフォロワーを抱えており、ラ・フォーレ原宿にも店舗を構えるファッションブランドの17kgさんもShopifyで構築しています。
大手アパレルメーカーが制作会社に発注してフルスクラッチで構築したファッション通販サイトと遜色ない出来栄えです。商品数が多いですが、検索機能が優秀なので商品が探しやすいですし、それぞれの商品ページも洋服の細部まで確認できる虫眼鏡機能があったりします。ファッション系でネットショップを構築するならオシャレなテンプレートも豊富ですし第一候補の1つとなってくるでしょう。
イチナナキログラムさんはWeb系スタートアップを運営していた若手起業家の方が経営しておりWebマーケティングは得意分野です。以前にも別のASPで構築していたそうですが「高いカスタマイズ性」と「越境ECに強い」という点でShopifyに乗り換えたそうです。ストア解析がアプリからできるのも魅力の1つということで、Webマーケティングを強みとするスタートアップでもShopifyが最適なEC構築システムだと判断しています。
エルマーズグリーン
大阪を拠点に複数店舗を運営するカフェの公式サイトです。ネットショップページだけでなく、Webサイト全体をShopifyを利用して構築していますが、オシャレなデザインに仕上がっています。
Shopifyは数多くの有料テンプレートが販売されており、1万円程度でプロのWebデザイナーが開発したデザインテンプレートを購入できるので、ホームページ全体をリニューアルしたい場合にもオススメです。
BENTO&CO
海外に向けて日本のお弁当箱を販売しているBENTO&COさん。オーナーがフランス人ということもありますが、ECサイトの雰囲気は全体的にヨーロッパやアメリカなどの海外で受け入れられそうなデザインになっています。
英語版・フランス語版・日本語版があり、右上の国旗から言語を切り替えることができるようになっています。Shopifyなら多言語化サイトも簡単に作成することができます。
KIT(オーソ株式会社)
KITさんではヨガウェアを海外から輸入して日本国内で販売しています。写真画像を全面に押し出したレイアウトになっており、ファッション誌のようなスタイリッシュなネットショップに仕上がっています。
創業者の1人はWebエンジニアなのでワードプレスとプラグイン(WooCommerce・Welcartなど)でもECサイトを構築することはできるのですが、CMSは頻繁にアップデート作業が必要があり、その間はストアが一時的に閉鎖されることもありサーバー停止時間のないShopifyで制作することに決めたそうです。
Shopifyはサーバーが安定していますし、読み込みスピードも速く、離脱率が低いです。さらに画像圧縮のプラグインなども多数販売しているので、ワードプレスのようにプラグインを導入するだけでSEO対策が行える点も他の日本のネットショップ作成サービスにはない強みの1つです。
ワインボックス
ワインの定期購入専門のECサイトです。定期購入はカラーミーリピートやリピストなど国産の定期購入専門のネットショップ作成サービスも存在しますが、Shopifyの定期購入機能はそれらに負けないぐらい高機能なので、定期購入専門ECサイトにもオススメです。
サイトURL:https://winebox.jp/
COHINA
背が低い女性向けのファッションブランドのCOHINAさんもShopifyでサイトを制作しています。
WebデザインはBASEやSTORESなどのインスタントECサービスのテンプレートにありそうなシンプルなWebデザインですが、アニメーションが豊富だったり、商品が検索しやすいところなどインスタントEC系とは、同じようなWebデザインでも細部のクオリティが違うような印象を受けます。
CYCLISM
自転車の輸入販売をしている事業者さんです。Shopifyではメルマガ機能やディスカウントクーポン機能などのマーケティング機能が強力ということで、Shopifyを採用したそうです。
Marriejoier(マリージョア)
マリージョアさんは福岡にあるハンドメイドキャンドルのお店です。こちらのShopifyサイトは静岡県にあるWebシステム開発会社が担当しています。
ブランディングを意識した美しいアニメーションが実装されておりホームページとしても洗練されています。ブログもShiopifyサイト内で運営しています。ワードプレスでECサイトを構築するとサポートやセキュリティ対策が不安なWooCommerceを導入しなければなりませんが、Shopifyならサポート体制も安心です。
ShopifyはSEOにも強いと評判なので、今後ECの売上が重要な事業者はワードプレスでホームページを作らずShopifyで公式ホームページや集客ブログをまとめて運用するユーザーが日本でも増えるかもしれません。
Shopify(ショッピファイ)の事例 まとめ
以上Shopifyで作ったネットショップ事例でした。
率直な感想を述べるとShopifyのテンプレートは日本のECサイト作成サービス(カラーミーショップ、BASE、ストアーズ、MakeShop、ショップサーブ)などと比べて、初期設定のテンプレートがデザイン性に優れています。しかもSEOや他の拡張性も高いので、これからネットショップを始めるなら、Shopifyで始めると幸せになれると思います。
【Shopify】で14日間の無料トライアルネットショップのカスタマイズに対応している多くのWeb制作会社が、ここ数年Shopifyに一番注力しています。
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