ホームページをこれから作ろうと思い立っている方もいると思います。
サイトの作り方ですが、今はゼロからHTMLやCSSをテキストエディタに書いて完成させる方は少数派です。大半の方が「CMS」や「Webサイトビルダー」と呼ばれるホームページ作成ツールを利用してサイトを作成します。
CMSの代表格がWordPress(ワードプレス)、Webサイトビルダーの代表格がWixやジンドゥーなのですが、一体何が違うのか、どちらがオススメなのかなど、気になる方も多いと思うので解説したいと思います。
直感的にホームページをデザインできるのがWix・Jimdo
WordPressでもWix・Jimdoでも、大体のデザインはテンプレート(テーマ)を変更することによって、簡単に設定することができます。
WordPressではテンプレートを更にカスタマイズしてくには、HTMLやCSSといったWebデザインの知識が必要になります。テキストエディタでコーディングしていかなければなりません。こんな感じですね。
(※一部テンプレート側で設定が用意されている部分のみWebサイトビルダーのように設定を変更できます)
一方のWixやJimdoでは、HTMLやCSSなどは一切不要で、編集したい場所をクリックしてマウスで動かしたりするだけで変更することができるので、誰でも直感的にデザインを変更することができます。
また最近は5割ぐらいがスマホから訪問するユーザーですが、Wix・Jimdoでは自動でスマートフォン用のレイアウトに変更されるので、難しいことは考えなくてレスポンシブ対応してくれるのもメリットの1つでしょう。
カスタマーサポートがあるのがWix・Jimdo
WordPressはオープンソースで無料で利用することができますが、分からないことが出てきても自分で解決しなければなりません。
一方のWix・Jimdoは企業がサポートしており、分からないことがあれば問い合わせをして教えてもらうことができます。その点では、初めてのホームページ制作で分からないことだらけの方にとっては、Wix・JImdoの方がカスタマーサポート体制は心強いでしょう。
ただし、Wixはカスタマーサポートがアメリカにあることもあり、サポート体制としてはJimdoよりもイマイチです。もし万全サポート体制を重視するのであれば、Jimdoや国産のWebサイトビルダーで電話サポートにも対応しているグーペも検討してみることをオススメします。

Wix・JimdoのようなツールをWebサイトビルダーと呼びますが、おすすめのWebサイトビルダーについては、こちらの記事を参考にしてみてください。

Wix・Jimdoはサーバー不要
WordPressではサーバーの契約やWordPressのサーバーへの設置などの手続きが必要になります。一方のWix・JImdoはサーバー契約がセットになっているので、サーバーについて考える必要がありません。
WordPressのようなCMSはサーバーを別途契約する必要があります。サーバーとは、Webサイトのデータをインターネット上に置いておく場所のことです。サーバーにホームページのデータを設置することによって、検索結果に表示されたり、WebブラウザでURLを指定すると、どこからでもサイトを訪問することができるようになります。
Webサイトビルダーの場合、ホームページ作成ツールとサーバーがセット売りになっています。だから、サーバーを契約したり、ホームページ作成ツールをサーバー上にインストールしたりする必要がありません。Webサイトビルダーはホームページ作成ツールを使ってサイトを作ったあとは、「公開ボタン」を押すだけで、すぐに全世界に公開することができます。
レンタルサーバーへのWordPressのインストール程度であれば、慣れれば難しいことではないのですが、初めてホームページを作る方にとっては、サーバーの役割は少し理解しづらいかもしれません。WordPressの初期設定やサーバーの管理が、面倒だと感じる方はWixやJimdoなどのWebサイトビルダーを選択しましょう。
ちなみに初心者でも簡単にWordPressのインストールができる機能がエックスサーバーには用意されています。エックスサーバーは無料で10日間試用できるので、一度自分のレベルで設置できるか試してみることをおすすめします。
WordPressの方がプラグインを利用可能
WordPressはプラグイン(拡張機能)を利用することができます。
プラグインをインストールすることで、WordPress自体には備わっていない機能をWordPressで利用することができます。
たとえば、以下のようなプラグインが利用できます。
プラグイン名 | 機能 |
All In One SEO Pack、Yoast SEO | SEO対策 |
Google XML Sitemaps | サイトマップの作成 |
Broken Link Checker | 無効リンクのチェック |
Akismet | スパムコメント対策 |
Post Snippets | 定型文の挿入 |
Contact Form 7 | 問い合わせフォーム |
EWWW Image Optimizer | 画像の容量削減 |
Speech bubble | LINEなどの会話調のテキスト装飾 |
Jetpack | 統計情報、関連投稿、検索エンジンの最適化、ソーシャル共有、保護、バックアップ、セキュリティ |
Table of Contents Plus | 目次の自動作成 |
TablePress | 表の作成の効率化 |
WP Super Cache | サイトの表示高速化 |
WordPress Popular Posts | 人気記事の作成 |
UpdraftPlus | Webサイトのバックアップデータの自動作成 |
TinyMCE Advanced | 文章作成の効率化 |
WooCommerce | ネットショップ機能 |
有志の方がこのようなプラグインを無料で公開しているのがWordPressが世界中で人気がある理由の1つです。
一応Wixでもプラグインは利用できるのですが、Wixが公式で開発しているプラグイン以外は、「いつサポートが打ち切られるか不明なこと」「使い方の情報が皆無なこと」「お金が必要なプラグインが多いこと」「プラグインを開発できるほどの技術力があるエンジニアがWixを使用していなこと」などのデメリットがあり、基本的にWixのプラグインマーケットはWordPressと比べると、あまりいいエコシステムを形成してないので、なるべく使わない方がいいです。
WordPressの方がSEO(検索順位上位表示)対策しやすい
WordPressの方がWix・Jimdoよりも検索上位表示対策しやすいです。
たとえば、WP Super Cacheプラグインを利用すれば、サイトの表示速度を上げることができます。サイトの表示速度はSEO的にも重要であるとGoogle Webmaster ブログ上でも正式にアナウンスされています。
また、関連記事や人気記事なども表示して、サイト回遊率を上げて、ユーザーにも検索エンジン的からも、サイトの評価を上げやすい環境を整える施策が行いやすいです。
対して、Wix・Jimdoなどは、基本的にタイトルタグやメタディスクリプション程度の基本的なことしか設定がなく、SEO対策を深掘りしていくことができません。
Webサイトビルダーは基本的に会社やお店の公式サイトに作成することを主目的としているので、SEO対策は重要ではないから、設定が少ないのではないかと思います。基本的に公式サイトは、SEO対策しようがしなかろうが、相応しい位置に検索表示されやすいです。
一方でブログなどで一般キーワードで上位表示させたい場合にはSEO対策の面から考えると不利な可能性が高いです。サイト内のコンテンツを増やして自然検索流入を増やしたい場合にはWordPressを利用することをおすすめします。
WordPressの方がブログを書きやすい
Wix・Jimdoは基本的にページ数の多いサイトには向きません。
たとえば、検索流入を増やすために、記事を書く場合には100ページを超える可能性があります。一応Wix・JImdoでも記事を書くことはできますがテキストエディタはWordPressの方が優れていますし、TinyMCE AdvancedやPost Snippetsなどのプラグインを利用することで、更に記事の作成スピード・メンテナンスの時間的コストを削減することが可能です。
WixやJimdoが向いているサイトは、企業やお店の公式ホームページ、クリエイターなどのポートフォリオサイトなど、権威性の高く、更新頻度が少ない公式サイトです。
バリバリ記事を書いたり、新しい情報を発信してサイトのページ数が多くしていきたい場合には、やはりWordPressに軍配が上がります。
セキュリティ的に安全なのがWix・Jimdo
世界中の4分の1のサイトがWordPressで作成されていると言われています。そしてWordPressはオープンソースなので、誰でもプログラムを見るができます。これはハッカー(クラッカー)にとっては格好のターゲットであり、WordPressを使う場合には常にハッキングなどの攻撃リスクに対策を行っていく必要があります。
頻繁なアップデートや、ハッキング対策のプラグインの利用、不要なプログラムをインストールしない、など様々な対策を行う必要があります。
仮にハッキング被害にあった場合には、自分で対応しなければなりません。特に企業がビジネスで利用する場合にはハッキングリスクは信用の失墜しかねない致命的なリスクになるので注意が必要です。
一応、WordPressでもWooCommerceといったネットショップ用のプラグインがリリースされているのですが、あまりWordPressの決済プラグインの人気が出ないのハッキングリスクが高いことが1つの原因として考えられます。WordPressのサイトでもネットショップ機能だけはカラーミーショップなどを別途契約して決済機能をWordPress内に埋め込んで利用している事業者が多いです。
Wix・Jimdoなどの1つの企業が開発・運営しており、プログラムが非公開のサービスはセキュリティの問題をあまり気にしなくてもいいのが利点の1つでしょう。ネットショップ機能を使いたい場合もWix・Jimdo自体がネットショップ機能も提供していますし、外部の決済サービス機能を埋め込むこともできます。
WordPress・Wix・Jimdoの料金比較
最後に料金についても、比較していきましょう。ホームページ作成ツールは長期的にお付き合いすることになるので、なるべく固定費を抑えて末永くお付き合いしたいですよね。
1サイトだけであれば、WordPress・Wix・Jimdoのどれも大差なく年間維持コストは1〜3万円程度です。
ツール代 | デザイン・テンプレート代 | サーバー代 | ドメイン代 | 年間コスト | |
WordPress | 無料 | 無料〜数万円 | 1万6千円(X10) | 約1000円 | 約2万円 |
Wix | 1〜3万円 | 無料 | 無料 | 約1000円 | 1万円〜3万円 |
Jimdo | 1〜3万円 | 無料 | 無料 | 約1000円 | 1万円〜3万円 |
WordPressのアプリケーション自体は無料でダウンロード・インストールすることができます。こんな優れたwebサイト作成ツールが無料なんて、すごい時代になりました。
Wix・Jimdoは、企業がサポートしているので利用するには料金を支払わななければなりません。Webサービスなので、買い切りではなく、毎月料金が発生します。無料プランも用意されていますが、結局商用利用となると、大半の方が有料プランに契約することになります。
有料プランは後から上位プランにアップグレードできるので、Wixであれば月額841円の「コンボ」、Jimdoであれば、月額945円の「PRO」で始めるのがいいと思います。
次にサーバーです。ホームページのデータの保管場所です。Wix・Jimdoはサーバー不要なので、WordPressだけ契約が必要になります。
企業・お店の公式サイトや個人ブログであれば、エックスサーバーのX10プラン(年間1万6200円)で十分です。
WordPressはサーバーの容量が許す限り、複数のWordPressサイトを同じサーバー内に立ち上げることができます。だから、複数のブログを立ち上げたりする方はWordPressの方がWebサイトビルダーよりも1サイトあたりの維持コストを安くしていくことができます。
まとめ
- HTML・CSS・PHPの知識が不要なのがWix・Jimdo
- WordPressには質問がある時の問い合わせ場所がない
- WordPressはサーバーの設置が必要
- WordPressはプラグイン(拡張昨日)やSEO対策が豊富
- WordPressはセキュリティに注意
- 料金は同じぐらい
以上、CMS代表のWordPressとWebサイトビルダー代表のWix・Jimdoの比較でした。
どちらも長所と短所があるので、最後にどんな人がどっちのツールにオススメなのかをまとめてしめくくりたいと思います。
WordPressがおすすめなのはこんな人です。
- 拡張機能やSEO対策を極めたい
- ブログを書きたい
- 複数サイトを運営したい
- HTML・CSS・セキュリティ対策も少しは学習する意欲がある

エックスサーバーでは10日間無料でサーバーをレンタルできるので、ぜひワードプレスを試してみてください。

Wix・JimdoといったWebサイトビルダーがおすすめなのはこんな人です。
- ホームページをなるべく簡単に作りたい
- 作るのは1サイトだけ
- ブログは書かない
- セキュリティ対策に自信がない
- 分からないことがあれば問い合わせしたい
- 企業やお店などの公式サイトやポートフォリオサイトが作りたい
WixやJimdo以外にもWebサイトビルダーは数多く存在します。オススメWebサイトビルダーが知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。
