誰でも比較的簡単にホームページを作成できることで、人気の高いWebサイトビルダー「Wix(ウィックス)」。
Wixでよく議論されることが「SEO(検索順位最適化)対策が強いの?弱いの?」です。せっかく、ホームページを作成するのであれば、なるべく検索上位表示させて集客に役立ってもらいたいですよね。
そこで、WixのSEO対策の設定方法や、実際にWixってSEO的にオススメなのかどうかを解説したいと思います。
WixでSEO対策についてリサーチしている方は、そもそも検索順位チェックツールは導入しておりますでしょうか? SEO対策で集客に成功している大半の事業者はGRC検索順位チェッカーのような検索順位計測ツールを導入しています。検索追跡ツールがないと、そもそもSEOに強いのか弱いのかが検証できないので、導入は必須です。
WixでできるSEO対策の設定方法
Wixでの一般的なSEO対策は以下の部分で設定します。
- タイトルタグ (重要度:★★★★★)
- メタディスクリプション (重要度:★★★☆☆)
- メタキーワード (重要度:★☆☆☆☆)
- サイトのSSL化 (重要度:★★★☆☆)
- 独自ドメイン (重要度:★★★★★)
- Googleアナリティクス連携 (重要度:★★★★★)
WixはそこそこSEO対策できますが、ホームページ作成ツールの中ではワードプレスが群を抜いています。
- コンテンツSEOが圧倒的しやすい
- 表示スピードが速い
- 関連記事・人気記事など内部リンクで回遊率を上げやすい
- 複数ページで共有しているテキスト/リンクを一括で変更可能
- 無料で使えるSEOプラグインが充実している
- ワードプレス専用SEO対策情報が簡単に入手できる
ワードプレスでサイト作成するならエックスサーバーあたりでレンタルサーバーを借りてカスタマーサポートに問い合わせながら、自作するのがオススメです。
タイトルタグ(ページタイトル)
WixのSEOに話を戻しましょう。まずはタイトルタグです。
タイトルタグは、そのページがどのようなページなのかを表します。今見ているこのページだと、「WixのSEOは弱い?設定方法と特に検索に強くない3つの理由」がタイトルタグになります。
「Wix SEO」が上位表示してもらいたいSEO対策キーワードで、このタイトルタグの中にしっかりと含まれています。
SEO対策と言えば「タイトルタグ」が一番重要です。検索するワードを最も意識してそのページのタイトルを決めます。一般的にタイトルタグは32文字以内で記載することが多いです。
タイトルタグの設定は、Wixの編集画面で、「サイトメニュー」の「ページSEO」で行います。
一部のWebサイトビルダーでは、サイト全体のタイトルタグは指定できても、個別ページのタイトルタグが指定できない場合もありますが、Wixではしっかり、それぞれのページに対してタイトルタグが指定できるようになっています。
SEO対策重要度:★★★★★
メタディスクリプション
ページタイトルの直下にあるのが「メタディスクリプション」です。
そのページの内容を端的に説明します。ディスクリプション内にキーワードを散りばめてもSEO的には意味がありませんが、Googleなどで検索した際に、ユーザーがサイトを実際に訪れるかどうかの判断材料になります。結果的にユーザーのクリック率に影響を与えるので、間接的にSEO効果があります。
メタディスクリプションは100〜120文字前後で設定することが多いです。近年はスマホも考えて80〜100文字が多いです。なるべく80文字以内に重要な情報は記載しましょう。
ちなみにメタディスクリプションが空欄の場合はGoogleなどの検索エンジンが自動でメタディスクリプションを生成してくれます。またメタディスクリプションを設定していても、必ず設定内容が表示されるとは限りません。
筆者は最近は、メタディスクリプションは未設定で投稿していますが、問題なく上位表示されています。やった方がいいんでしょうけど、優先度としては、高くありません。
SEO対策重要度:★★★☆☆
メタキーワード
ディスクリプションの下にはメタキーワード(検索キーワード)の設定項目があります。メタキーワードは、コンマ区切りで単語を区切って入力します。
しかしながら、現在GoogleやYahooの検索エンジンは検索結果にメタキーワードは利用していません。
検索で意識したいキーワードはタイトルタグ(h1)や見出し(h2タグ)に含めることが多いので、Wixで一応「キーワード」を記載する機能はありますが空欄のままでも大丈夫です。
SEO対策重要度:★☆☆☆☆
Web制作会社などプロは、やれることはなるべく全てやっておいた方がいいという考え方の方も多いです。ただ、時間がもったいないので、やってない方も多いです。
メタキーワードは最近多くのHP作成ツールで省略(入力できない)されていますが、メタキーワードも追加したいのであればWixが貴重な選択肢です。ただし、メタキーワードは正直もう入力しなくてもOKです。
それにメタキーワードはSEO対策ワードなので、競合から丸わかりです。
画像のAltタグ(代替テキスト)
画像は検索エンジンは内容を判断できません。※正確には画像の文字情報は識別できるが画像検索結果には反映させてない
Altタグ(代替テキスト)を記載することによって検索エンジンにも画像の情報を伝えることができるようになります。Wixでも代替テキストを設定することができます。
代替テキストを利用しておけば画像検索経由で集客できたり、検索エンジンにインデックスされるので、SEO効果が期待できます。飲食店などは、ぜひ画像検索も意識してSEO対策をしましょう。Google画像検索は検索で上位表示が簡単です。
SEO対策重要度:★★★☆☆
サイトのSSL化(設定不要)
SSLはサイトと訪問者間のデータ送受信を暗号化し、セキュリティを強化する施策です。SSL化すると、サイトのURLがhttpからhttpsになり、緑色の鍵のマークが出現します。
現在GoogleではSSL化するとSEO的にも有利になると公式でアナウンスしています。
Webサイトビルダーの中には一部サイトのSSL化が有料のツールもあるのですが、Wixでは無料で行うことが可能です。
Wixでは特に設定する必要なく、自動でSSL化されます。一応SSLを外すこともできますが、外す理由もないのでそのままにしておきましょう。Wix無料版でもhttps化は利用できます。
SEO対策重要度:★★★★★
独自ドメイン(プレミアムプラン必須)
プレミアムプランにすると、独自ドメインを利用することができます。独自ドメインにすれば、サイトのURLを自分で好きなものに変更できます。このサイトだと「w-2-b.com」が独自ドメインです。
独自ドメインにすると検索エンジンにも何かの公式サイトであることが伝わりやすく、長期的なSEOの観点でも有利です。
独自ドメインにする際にはお名前.comやエックスサーバードメインなどの外部のサービスを利用しましょう。Wixでもドメインは購入できますが、割高なので外部のドメイン取得サービスがオススメです。
独自ドメインは取得を強く推奨しますが、場合によってはWixドメインで運用する場合がいいかもしれません。詳しくは後ほどドメインパワーで説明します。
SEO対策重要度:★★★★★
Googleアナリティクス・サーチコンソール(プレミアムプラン必須)
独自ドメインにすると、メリットとして、アクセス解析ツール(Googleアナリティクス・サーチコンソール)を利用することができるようになります。
どんな検索ワードでどれぐらいの人が流入しているかなどを知るにはGoogleアナリティクスなどの外部の解析ツールの利用は必須となってきます。
無料プランは独自ドメインが使えず、Googleアナリティクスやサーチコンソールにサイト登録できないので、WixでSEOを意識するなら独自ドメインの使える有料プランの契約が必須となります。
読んでもらえてないページを改善するにはサーチコンソール・アナリティクスの活用が必須です。
SEO対策重要度:★★★★★
サイトブースター
他のホームページ作成ツールにはない、WixオリジナルのSEO対策として「サイトブースター」があります。月額3.75ドルのプラグインで、月額1,300円のアドバンスプラン以上の契約であれば、無料で利用することができます。
サイトブースターの機能としては以下のようなことができるようになります。
- Factual と BusinessDataIndex にサイトを掲載
- 大手ディレクトリサイトにサイトを掲載
- Googleマップなどにビジネス情報を表示
- キーワードを活用
- トラッキング機能
これらのSEO対策機能ですが、日本では馴染みがなく、本当に必要なのかどうか、具体的にどういった効果があるのか不明です。Wix以外のホームページ作成ツールでは見ないので、個人的には重要ではないような気がします。
SEO対策重要度:不明
Wix SEO Wizとは?
Wixに新しくSEO設定の為の機能「Wix SEO Wiz」が追加されました。
Wix SEO Wizは上で説明したような設定をWixが適切に行われているか診断してくれるシステムです。使うにはログイン後に「マーケティング」の「SEOレポート」で行うことができます。
Wix SEO Wizを使うための必要事項は以下の通りです。
入力後に、リスト形式でSEO対策ができている部分とできていない部分が表示されます。できていない部分は赤色で表示されます。緑色になれば適切にSEO対策の設定が行われていることになります。
赤色の部分はより、詳細にどのようなことを行えばいいのかが詳細説明があるので、それを参考にサイトを修正していくことで、SEO対策が完了します。
Wix SEO Wizは、初心者の方にとっては、参考になる機能かもしれません。しかし「タイトルタグ」と「メタディスクリプション」を、それぞれのページに設定できているかチェックするぐらいなので、使わなくても問題ありません。
WixのSEOが弱いと言われる3つの理由
以上がWixでのSEOの設定方法でした。
「結局WixはSEO的に優秀なの?」と疑問に感じる方も多いと思いますが、個人的には「普通〜少し弱い」というのが総評です。理由は3つあります。
ブログには不向き
WixのSEOを気にされている方の中には、Wix内でブログ記事を書いて、記事からの集客を期待している方もいると思います。
しかしながら、Wixでブログを書くのは向いていません。Wixでブログを書いて上位に表示されているサイトはほとんど見たことがないので、上位表示させやすいかどうかが未知数です。
検索上位されやすいかどうか分からないWixを使うよりも、ドメインパワーを借りて上位表示させることができる「無料ブログ」や、ブログに強いCMSとして誕生したワードプレスでブログ運営する場合が大半です。
Wixでは関連記事や人気記事を効率的に挿入するような機能もありません。キャッシュを利用して、ページの読み込みスピードを速くするなどの施策もできないなどブログツールとしては、優位性がありません。
無料の集客方法として今でもSNSと並んで絶大な人気を誇るブログ。ブログ集客やるならワードプレス一択です。WixやJIMDO、STUDIOは現時点では非推奨です。
サイトの表示が遅い
WixはWebサイトビルダーの中でも特にカスタマイズが柔軟にできることが評判ですが、その分サイト表示が遅いと言われています。
サイトの表示が遅いとSEO的にも検索エンジンにマイナスの評価を与える可能性もあり、もしかしたら、Wixを使っていることが原因でサイト順位に影響を受ける可能性もあります。
ちなみにWebサイトビルダーの中で表示スピードが速いと言われているはグーペです。
参考: Using page speed in mobile search ranking
SEO的には他のWebサイトビルダーと変わらない
Wixの競合としてJIMDOやグーペなどのWebサイトビルダーがありますが、SEO対策的にできることは、それらの競合製品とほとんど変わりません。基本的にタイトルタグとメタディスクリプションを設定するぐらいです。
むしろ使いやすさや表示スピードなどは他のサービスの方が優れているので、ブログ機能なしの公式ホームページとして運用するのであれば、Wixにこだわる必要はありません。
Wixはできることが多いですが、カスタマイズ性が高い分、自作していると、サイトのHTMLコーディングが破綻してしまい、SEO的な評価が下がるケースもあります。
おまけ:Wixのドメインパワーは強い?
Wixでは独自ドメインとWixドメインの両方を使うことができます。古くから、自分で作ったブログより、アメブロやはてなブログの方が、同じコンテンツでも検索上位表示されやすいという傾向がありますよね。
特に2020年5月にあったGoogleコアリズムアップデートでは、こういった無料ブログやnoteなどのWebメディアプラットフォームがさらにSEO的に強くなりました。逆に個人運営のサイトは大幅下落した人の報告がSNSで急増しました。
一般的にホームページには独自ドメインで運用した方が「資産になる」などのメリットがありますが、
しかし、Webサイトビルダーの中でもWixドメインがおそらくSEOパワーが最も強く評価されています。
Webサイトビルダー名 | ドメインパワー |
Wix | 95 |
Jimdo | 93 |
ペライチ | 88 |
ドメインパワーが高いほど、同じコンテンツでも検索上位表示されやすくSEOに強い傾向があるのですが、WixでHPを作成するなら、いっそのこと独自ドメイン使わずに、Wixドメインで運用する戦略もアリかなと思います。
長期的に運営する公式HPであれば、無難に独自ドメインがいいかもしれませんが、キャンペーンサイトやライバルが強力なキーワードであればWixドメインの方がSEO的にオススメかもしれません。
WixのSEO まとめ
- WixのSEO対策はタイトルタグ・メタディスクリプションなどぐらい
- ブログでのSEO対策には不向き
- SEOのカスタマイズ性では他のWebサイトビルダーと同じ
- ドメインパワーはHP作成サービスで最強クラス
WixのSEO対策はタイトルタグやメタディスクリプションの設定など、基本的なものだけで、JIMDOやグーペ、STUDIOなどの他のWebサイトビルダーと同じで、SEO的に弱いも強いもありません。
検索エンジンは年々賢くなっており、現在は企業の公式サイトなど基本的な情報の掲載するだけのサイトであればSEO対策はそこまで気にしなくてもどんなツールでも上位表示させることができます。今の時代SEO対策は、コンテンツと被リンク・権威性で決まるので、システム自体で決まる部分が少ないです。
ただしブログ記事などで、検索流入を狙いたいのであれば、やはりSEO的に不得意なツールも存在します。おそらくWixはブログでの自然検索流入を狙うには、あまり適していないツールなので、ブログしたいならエックスサーバー