ネットショップ作成サービスの1つである「おちゃのこネット」。カラーミーショップやBASE、STORESと比べるとあまり知名度は高くありませんが、どんなショッピングカートなのか評判が知りたい方も多いと思います。
そこで、おちゃのこネットの評判の特徵や料金、手数料などについて解説してみたいと思います。
令和現在は世界No.1シェアのネットショップ作成サービスShopifyでネットショップを制作する事業者が日本でも増加しています。
おちゃのこネット同様にリーズナブルな価格から始められて、大手企業でも長期的に利用できるレベルの機能が揃っているので、合わせて検討してみてください。
おちゃのこネットの評判の良い点・悪い点
おちゃのこネットの評判の良い特徵と悪い特徵としては以下のようなものが挙げられます。
- バナー素材を無料で利用できる
- 出荷作業を依頼できるおちゃのこ倉庫便
- おちゃのこネット会員限定の掲示板がある
- LINE@で問い合わせできる
- 管理画面の設計が古い
- テンプレートが少し古い
- 定期購入未対応
バナー素材を無料で利用できる
おちゃのこネットでは一部のバナーをフリー素材として、自由に利用することができるようになっています。毎月新しいバナーがアップロードされているので、季節的なキャンペーンなども打つ際に役立ちます。
また、おちゃのこネットユーザー限定の格安バナー作成サービス「グラソル」があり、オリジナルのバナー素材の作成をプロに依頼することができます。自社でイラスト作成が得意なスタッフがいない場合には嬉しいサービスです。
グラソルメニュー | 料金 |
ショップ名画像(簡易ロゴ) | 10,000円 |
ロゴ(ベクターロゴ) | 30,000円から |
TOP用画像(スライダー用メインビジュアル) | 30,000円 |
バナー小 | 8,000円 |
バナー | 大15,000円 |
4点セット(ショップ名画像、TOP用画像1枚、バナー小2枚(もしくはTOP画像もう1枚)) | 50,000円 |
広告用バナーセット | 30,000円 |
フルカスタマイズ | 300,000円〜 |
出荷作業を依頼できるおちゃのこ倉庫便
ネットショップで面倒な作業の1つが出荷作業ですよね。これを代行してもらえるサービスとして有名なのがAmazonのFBAマルチチャネルサービスです。しかしAmazon FBAのデメリットとしては手数料が高いことです。
しかし、おちゃのこネットであれば、「仕分け」「梱包」「出荷」「伝票作成」といった作業を全て月額のスペースレンタル量が3000円〜となっているので、発送作業が面倒な事業者はおちゃのこ倉庫便を利用してみてもいいかもしれません。
この出荷代行サービスは他のネットショップでは実施していないので、おちゃのこネットを利用するメリットの1つかと思います。
倉庫便 | 料金 |
月額利用料 | 3,300円(税込) |
作業量 | 梱包料250円、ピッキング料10円 |
保証金 | 20,000円 |
配送運賃 | 570円〜 |
おちゃのこネット会員限定の掲示板がある
おちゃのこネットでは会員限定の掲示板があります。ユーザー同士でネットショップ運営に関する情報交換を行うことができます。
LINE@で問い合わせできる
問い合わせする際にメールで問い合わせするのも面倒ですよね。最近はLINE@にも対応したので、LINE@でカジュアルに問い合わせることができます。
管理画面の設計が古い
他のカラーミーショップやBASEなどのネットショップと比較すると、おちゃのこネットの管理画面は、デザインや設計がちょっと古い印象を受けます。全体的に少し文字が小さいですし、情報を探しにくい印象を受けます。
他のショッピングカートだと、初めてのログインした際に、色々と使い方のガイドが表示されるんですが、おちゃのこネットにはそういったガイダンス的な表示もないので、マニュアル見ながら調べないといいけません。
また筆者が仮登録した際にメールが送られてくるのですが、バグっていてよく見えませんでした。
テンプレートが少し古い
おちゃのこネットのデザインテンプレートですが、一応HTML5テンプレートですが、なんとなく設計が古い印象を受けます。デザイン性で言えば他のASPの方がいいかもしれません。
ちなみに、テンプレートがレスポンシブデザイン(スマホ対応)になっていないと書かれているサイトもありましたが、現在はどのテンプレートもスマホ対応になっています。
ちなみにテンプレートのクオリティ重視ならShopifyが一番充実しています。
定期購入未対応
化粧品・食品・日用品などの商材で、近年需要が増加しているのが「定期購入」。一度申し込んでもらえれば、あとは毎月自動で引き落としがされるので、ネットショップオーナーとしては顧客のライフタイムバリューが高く非常に需要のあるEC機能です。
他の多くのネットショップサービスではこの定期購入機能は対応していますが、残念ながらおちゃのこネットでは2019年現在においては、まだ定期購入機能には未対応になっています。
おちゃのこネットの利用料金は高い?
一番気になるところが、おちゃのこネットでネットショップを作成した場合の料金ですよね。他社に比べて高いのか、安いのでしょうか?
まず利用料金ですが、ライトプラン・ベーシックプラン・アドバンスプランが用意されています。どれも月額利用料金が発生しますが、月額550円のライトプランだけはオススメしません。
理由としては独自ドメインが利用できないからです。サイトURLが「http://○○○.ocnk.net/」となってしまいます。
「ocnkって何? 詐欺サイト?」と離脱率が上がってしまいますし、何より、おちゃのこネットから他のショッピングカートシステムに引っ越しした際には、検索評価を引き継げないのでSEO的にも資産にならないからです。
独自ドメインが利用できないのはECサイトとしては致命的なデメリットなので、ライトプランは安くても選ばないようにしましょう。
月額3,300円のベーシックプランか月額1万円のアドバンスドプランの二択になりますが、アドバンスドプランの月額11,000円は料金的にはちょっと他のカラーミーショップやSTORESと比較すると高い印象です。
ベーシックプランとアドバンスドプランの違いは主に以下4つです。
ベーシックプラン | アドバンスドプラン | |
商品数 | 5千点 | 5万点 |
1枚の画像容量 | 200KB/1画像 | 500KB/1画像 |
メルマガ配信数 | 10万通/月 | 50万通/月 |
FTP | 有料オプション(月額千円) | ○ |
画像1枚が200KBとかだと、結構サイズ小さくしないと厳しいと思います。また画像を効率的にアップロードするのにFTPは必須だと思うのですが、これがベーシックプランの場合オプションで月額1,000円と結構な出費です。つまり「ベーシックプラン+FTPオプション4千円」か「アドバンスドプラン1万円」の選択になってきます。
どちらを選んだにしてもECサイトの固定費という観点で言えば、ちょっと高いと思います。
おちゃのこネットの販売手数料は安い?
月額利用料で言えば、ちょっと高い部類に入ってしまうおちゃのこネットですが、そのかわりに変動費である販売手数料が安いのかもしれません。
まず、おちゃのこネットで用意されている支払い方法としては以下のような決済方法が用意されています。
- クレジットカード
- 銀行振込
- 代金引換
- コンビニ払い
- PayPal
- Amazon Pay
- 楽天ペイ
- 携帯キャリア決済
決済方法のバリエーションとしては他社と遜色ありません。この中で最も一般的なのがクレジットカード払いです。クレジットカード決済会社として「おちゃのこ決済」「GMOペイメント」などが利用できます。
決済手数料も他社と比べて高くもなく安くもなく普通といった印象です。
おちゃのこネットの評判 まとめ
- 独自の出荷代行サービス・バナー作成サービスがある
- ネットショップサービスの機能は普通
- 若干設計が古い
- テンプレートデザインが少し古いが全てスマホ対応している
- 固定費が他社より少し高いかも
個人的なおちゃのこネットの評価ですが、ネットショップの機能的には可もなく不可もなく、他社と遜色ないサービスといった印象です。管理画面やテンプレートは少し古い印象を受けるので、そろそろアップデートしてもらいたいです。
大半の中小企業にはベーシックプランがいいかと思いますが、FTPでのオプション千円が必須なのと、1枚の画像サイズが200KBという結構シビアな制限がかかっているので、大規模ECサイト向けのアドバンスドプランにしておいた方がいいかもしれません。
総合的に判断すると、アドバンスドプランの固定費の問題で小規模〜中規模程度のECサイトなら他社のショッピングカートサービス(ShopifyやSTORES)を検討したみた方がいいかもしれないというのが、個人的な評価です。