僕は引越し業者のずんだもん。
お客がいないのだ。このままだと、来月の家賃が払えないのだ。
引っ越し業は単発案件が中心となるため、新規顧客の獲得に苦労している事業者も多いのではないでしょうか。
そこで、引っ越し業者が活用すべきおすすめの集客方法・テクニックについてまとめてみたので、参考にしてもらえれば幸いです!
くらしのマーケット
引越し業者の見積もりサイトの定番といえば「くらしのマーケット」です。くらしのマーケットは地域生活サービスの総合マッチングサイトとしてトップクラスのアクセス数を誇ります。
売上の7〜9割がくらしのマーケット経由という引っ越し業者も少なくないので、とりあえず登録しておいても損はない集客サービスです。
近年、引越し業として独立した人の中には、売上の大部分をくらしのマーケットに頼っている事業者も少なくありません。
しかし、ルールを把握していなかったり、不運が連続で発生してアカウント停止の危険性もあるので、リスク分散的に集客サイトは「くらしのマーケット + α」に分散しておくことを推奨します。
ミツモア
くらしのマーケットとのリスク分散で利用を検討したいのが「ミツモア」です。地域のビジネスマッチングサービスの中ではくらしのマーケットと双璧をなすような知名度までに近年は成長してきました。
ミツモアのメリットは以下のようなものがあります。
特に手数料に関しては以前はメッセージ課金だけでしたが、近年は成約課金に変更されているため非常に使い勝手神アップデートされており、登録しない手はありません。
その他類似サービスとしてゼヒトモがありますが、現在のところ、ミツモアやくらしのマーケットに比較すると、引っ越し系は少し集客力が低い印象です。
引っ越し用トラックの容積を大きくする
最近の引っ越し見積もりサービスの中には業者のトラックのスペックで検索できるケースも多いです。引っ越し業者を利用するとなると、大きな家具・家電などを依頼したい場合も多いのですが、トラックの容積が小さいと折角ミツモアや暮らしのマーケットを利用して集客しても、受注件数が減ってしまう場合があります。
もし現在は容積が小さなトラックを利用しているのであれば、引越し業者としてやっていくのであれば必要経費としてどこかでトラックの容積を改造することも検討してみてください。
破損対策もしているのであれば、そのあたりもアピールしたいところです。
便利屋業も兼業する
引越し業者は新規クライアント獲得に難航しやすい業種なので、兼業も検討の価値アリです。
たとえば便利屋業をしている人の中には、サービスの一部として引越しも行っている方もいます。便利屋業のメリットは様々な案件から顧客と接点を持つことができ信頼構築しやすいです。低単価な案件でも信頼構築しておき、そこから高単価案件につなげています。
昭和〜平成では多くの事業者が便利屋で顧客のニーズを把握してそこから本業を見つけて会社を成長させてきた歴史があります。便利屋以外でも引っ越し業と相乗効果を生み出せそうな事業は積極的にチャレンジしていって損はありません。
リファラル提携を拡大する
集客サイトは今は穴場でも、いつかは激戦になり競合がひしめき合う可能性があります。他の引っ越し業者も営業活動に利用しているので、いつ集客に使えなくなるのか不透明です。そこで活用したいのが自分だけの集客ルートであるリファラル提携をしておくことです。
もちろん紹介会社や引っ越しする人に何かしらのメリットを提示する必要がありますが、集客サイトや下請けとして価格下落圧力が強すぎてお悩みの場合にはリファラル提携(紹介料などメリットがある紹介)を増やすことも検討の価値アリです。例えば以下のような事業者とリファラル提携が期待できます。
料金体系をシンプルにする
引っ越し業者の料金はお客様のケースバイケースで複雑化しやすいです。最終的に高額になるようにあえて複雑に設定している業者もあります。
消費者としては、なるべく安く安全に引っ越し作業を請け負ってくれる業者が理想です。
内容によって料金を細かく上乗せするのではなく、コミコミ料金など、なるべく理解しやすいシンプルな料金体系を設定した方が案件を受注しやすいです。
清潔感のある写真を掲載しておく
個人〜零細の引っ越し業者に関心がある方は、どちらかと言えば、予算が少ない女性の方が多いです。女性ユーザーを意識すれば、男性には清潔感など見た目も注力したいところです。
しかし引越し業者の男性ドライバーは清潔感がない場合があり、見た目を理由に案件が受注できない場合もあります。
20〜30代の女性が発注したくなるような見た目にインターネット上での自分のイメージを固めておくと集客に効果を発揮します。その他以下のような部分を意識して事業者としてのイメージをコントロールを考えてみることをおすすめします。
事業者紹介動画を作成しておく
今は5Gで動画の時代。引越し業者も自社のサービス動画を作成しておくことをおすすめします。
特に初対面の女性ですと、いくらお仕事とはいえ、見知らぬ男性と会うのには抵抗がある方も少なくありません。顔出しでの会社紹介動画を一本ぐらいYouTube上にアップロードしておけば、成約に良い影響を与える判断材料になります。
毎週動画を制作する必要はありません。今から引っ越し系ユーチューバーとして活動スタートしても広告収益でウハウハになる可能性はゼロに近いです。
しかし興味関心がある人用の動画PVは1〜5本ぐらいはプロの動画制作会社の力を借りてでも制作しておくと集客に大きな影響を与えます。
ホームページを設置する
個人〜零細の引っ越し業者がホームページを設置しても、ほとんど集客力はありません。よって業界でも無駄な固定費削減のためにHPを設置していない引っ越し業者も多いです。しかしながら、ホームページは設置しておくことを推奨します。
ホームページのURLはGoogleビジネスプロフィールにURLを掲載することができ、補足情報を提供できます。
また他の集客サイトやSNS経由で事業者名を知ったとして、そこからGoogle検索される可能性があるので、HPがあった方が情報が整理されていて、問い合わせ率の改善が期待できます。
- 事業者概要
- 年末年始などの営業時間
- 料金プラン
- キャンペーン関連
- 働いている人の写真、考え方など
- プロモーション動画
- 各種SNSのリンクや重要投稿の埋め込み
ポスティングチラシ
ポスティングチラシチラシは引っ越し業者にとっては定番の集客方法の一つです。新規開業でも2〜4月のような繁忙期にチラシを巻いておけば、売上が立ちやすいです。
またポスティングチラシは業者を頼らず自分で配っても大丈夫です。夜中に配っていても、警察に職務質問しても「ポスティングチラシ配っています」と正直に伝えてもお咎(とが)めなしです。
割引キャンペーンを企画する
ポスティングチラシや他の他の集客方法との併用すべきなのが「割引きキャンペーン」です。事業者としては値下げはなんとなくイヤだと思います。しかし、残念ながら個人〜零細の引っ越し業者を選択する最大の理由は価格です。価格が高くても問題ないのであれば、大手引越業者を選択します。
零細事業者は表示する料金はリーズナブルにして、問い合わせ数を増やしてなるべく利幅が残せるキャンペーンを考えたり、提案しやすいアップセル・クロスセル(追加オプション)サービスを用意しておくなどして、割引キャンペーンで問い合わせがあった顧客から利益を残せる戦略を考えてみてください。
引越し業はリピートまでの間隔が開くため、便利屋業の兼業や他のローカルサービス事業者と業務提携して紹介することで売上を上げる方法も考えられます。
ローカルSEO+口コミ
引っ越し業者選びの重要な要素がレビュー数です。なるべく案件をたくさんこなしていて平均レビュー評価が高い業者を選びたいところです。
口コミといえばGoogleビジネスプロフィールが王道です。基本的にGoogleビジネスプロフィール上に口コミを形成するのが一般的です。一方で全く関係ない人が口コミを書けたりする点があり、少しコントロールが難しい部分もあります。
またミツモアのようなビジネスマッチングサービスにも口コミ機能があり、実はGoogleビジネスプロフィール上に掲載されます。ですので仮にミツモアで案件を獲得し、良いサービスを提供できたと自信がある場合には、お客さんにレビュー依頼をしておくと効率的に評価を集めることができるでしょう。
- 事業者が自発的に書ける情報を充実させる
- 店舗名・住所・電話番号を会社のHPと統一させる
- 投稿機能を活用する
- 特典などでお客さんの良い口コミの機会を増やす
- 写真付きのレビュー投稿をお願いする
- 悪い評価に対しても「申し訳ございませんでした。今後の参考〜」みたいな形で紳士的な文章でコメント返しする
引っ越し専門見積もりに登録
以下のような引っ越し専門の見積もりサイトでは引っ越し業者を募集しています。
一括見積もりの場合には価格下落圧力も発生しますが、引っ越し専門サイトということもあり、顧客の意欲も高いので、初期費用・掲載費用・成約率・予算を比較検討しながら、利用するか検討ください。
上記は大手企業運営による大規模な集客サイトです。予算的に利用が難しそうであれば、くらしのマーケットやミツモアのような個人〜零細企業が多い総合型地域のビジネスマッチングサイトの方が相性が良い可能性があります。
ジモティー
無料で使える集客サイトとして有名な掲示板がジモティーです。クラシファイドというジャンルのWebサービスカテゴリとなります。ジモティーはクラシファイドサイトとしては日本で一番ユーザー数が多く、引っ越し案件も取り扱いされています。
プロの引越し業者から素人の副業レベルまで様々な業者が投稿しており、安い業者を探している依頼主も多いため、価格下落圧力が強い傾向があります。しかし、数少ない引っ越し業者が完全無料で利用できる集客サービスです。有料ですが、広告も出せるので、一度試して、反響率を計測してみるのもいいかもしれません。
日本在住の外国人を集客したいならクレイグスリストもあります。
下請け・ポータルサイト依存からの脱却は必ずしも必要はない
引っ越し業界に限らず下請けやポータルサイト依存は難しいと言われています。しかし脱却は必ずしも必要はないです。というのも引っ越し業界は大手から個人事業主までプレイヤーが玉石混交であり、自力集客は過当競争気味だからです。
慣れない広告運用で赤字が続いたり、マーケティングに消費する時間で本業に支障がでるのであれば、自力集客には手を出さない方が良い場合もあります。
確かに一つの会社から案件を8割以上も依存していれば、危険です。しかしクライアント獲得ルートを3つ以上に分散しておけば、急に食いっぱぐれる危険性は軽減できます。
確かに集客サイト経由の案件獲得は利益率が低くなる傾向があります。しかし、自力集客での時間コストが大きかったり、広告運用会社の手数料を差し引いた時に残る利益が少ないのであれば、無理に集客サイト以外でのクライアント獲得にこだわるのは本末転倒です。
引っ越し業界でも近年は広告単価が上がってしまい、広告代行会社に運用をお願いしても赤字になりやすいのが現状です。
引っ越し業者の集客方法 まとめ
- くらしのマーケット
- ミツモア
- 引っ越し用トラックの容積を大きくする
- 便利屋業も兼業する
- リファラル提携を拡大する
- 料金体系をシンプルにする
- 清潔感のある写真を掲載しておく
- 事業者紹介動画を作成しておく
- ホームページを設置する
- ポスティングチラシ
- 割引キャンペーンを企画する
- ローカルSEO+口コミ
- 引っ越し専門見積もりに登録
- ジモティー
引っ越し業者には多くの集客方法があります。しかし競合が多い業種であり、鉄板の戦略というものは意外と少ないです。近年は脱サラとして軽貨物関連業が注目されている関係で、引っ越し業界への参入者も増加し、集客競争が年々、激化傾向にあります。
ネットにある情報だけなく、自分なりに試行錯誤してみて、利益が残りやすい集客方法を検討してもらえれば幸いです。