既に行政書士として活動または開業予定の方の中には、ホームページを新規制作・リニューアルを検討中の事業者も多いのではないでしょうか。
そこで行政書士がホームページを作成する場合に注意すべきポイント、自作の可能性、おすすめのホームページ制作会社について解説したので、参考にしてもらえれば幸いです。
行政書士でお金がないなら自作でもOK
まず最初にコストを気にして自作を検討している開業の行政書士も多いのではないでしょうか。廃業も多い業界なので、初期投資を抑えたいところですよね。行政書士はホームページは自作してもOKなのかどうか気になる方も多いと思います。
結論を先にいえば、行政書士業の場合、予算がなければばホームページは自作しても大丈夫です。
自作であれば年間3万円ぐらいの運用コストでHPを持つことができます。
行政書士がホームページを自作する方法として、特に用いられているのが以下5つの自作ツールです。
- JIMDO(ジンドゥー)
- WIX(Wix)
- STUDIO
- ペライチ
- WordPress(ワードプレス) ←一番カスタマイズ性が高くオススメ
行政書士におすすめのワードプレステーマ
上記どのホームページ作成ツールを使っていただいても大丈夫ですが、個人的におすすめなのがワードプレスです。今現在行政書士で自作している方の多くはワードプレスを利用しています。
今現在閲覧中のこのブログもワードプレスで作成しています。ワードプレスでホームページを作成するメリット・デメリットは「会社のホームページをワードプレスで作るメリット・デメリット」を参考ください。
そこで、行政書士におすすめのワードプレステンプレートを3つほど紹介したいと思います。
- LAW(tcd031)
- Agenda(tcd059)
- SERUM(tcd096)
- Swell
- Emanon Premium
- Lightning + VK Video Block Pro
LAW(tcd031)
ワードプレステーマのLAWは弁護士のような士業向けを想定して開発されたワードプレステーマであり、当然、関連業界である行政書士のホームページとしても活用できます。
テキストと写真を変更するだけでデモサイトと同じようなWebデザインのホームページが完成します。また士業と相性が良いアイコンなどが初期搭載されているのも使いやすいポイントです。
もちろん、ブログやお知らせ機能も搭載されているので、スタンダードな行政書士のワードプレスのHPを最短で構築したい場合には候補の一つとなってくるでしょう。
Agenda(tcd059)
Agendaは政治家やフィナンシャルプランナーなど個人・フリーランスのビジネスパーソンをブランディングするためのワードプレステーマです。多くのコンテンツを掲載するのに向いています。
文章を書くのが好きで、たくさん掲載していきたいという方には親和性が高いWPテーマです。
「ポートフォリオ」「日々考えていることの発信」「セルフブランディング」「行政書士業務の備忘録」など、読み物を通して、自分の人を知ってもらいたたいという方には使いやすいワードプレステーマとなっています。
ブログSEOからの集客というよりも名刺営業して、そこから読み物を通して人となりを知ってもらうような使い方がいいと思います。SEOで集客は今の時代はちょっと…
SERUM(tcd096)
少し変わり種ながらもオススメしたいのがSERUMです。クリニック向けのワードプレステーマながら、行政書士のホームページとして検討すべきです。
このワードプレステーマを使うと、全体的な配色が優しいブラウン色で行政書士っぽいWebデザインに仕上がります。
またサイドバーに「WEB予約」「電話予約」「LINE」「アクセス」と、問い合わせに直結するようなCTAセクションが実装されていますが、これは行政書士でも活用可能です。
アニメーション機能も丁寧に実装されていて、スクロールすると綺麗にWebページのテキストや画像が動きます。令和現在でもテンプレート使っても最新に近い印象を与えるHPが完成します。
初期状態のテキストや不要なブロックの削除・変更など変更しなければならない部分は多いですが、その苦労をしてでもSERUMで行政書士がHPを自作する価値は十分アリます。
また上記で紹介したワードプレステーマは全てTCDという法人向けワードプレステーマを強みとしているデベロッパーが開発したシリーズです。基本的にTCDシリーズは番号が大きい順に新機能が搭載されている関係で番号が100に近いSERUMはより高機能に仕上がっています。
番号が若くても購入ができるTCDテーマは現在もメンテナンスされているので、ご安心ください。
Swell
筆者が個人の行政書士事務所を運営しているならSwellを選びます。Swellは数少ないブロガーテーマで動画背景を設定可能などブランディングしやすいワードプレステーマです。
ブロガーテーマなだけあってブログが書きやすくSEO対策しやすいです。ブログのメリットはなんといってもブログ記事を書いていけば、そこから集客可能性が出てくることです。トップページは動画背景を使ったブランドページに、ブログ機能にもこだわりたいという場合は、Swell一択となります。
Swellは2023年現在は人気No.1のワードプレステーマです。ブログテーマですがコーポレートサイト・サービスサイトへのカスタマイズ方法の情報も数多くWeb上でシェアされているので、事業者でも積極的に検討することを推奨です。
Swellのカスタマイズが得意なWeb制作会社・Webデザイナーをお探しなら無料一括見積もりサイトで簡単に探すことができます。
行政書士がホームページ制作を発注する場合のポイント
続いて、行政書士がホームページを発注する上で考えておくべ要素について解説しておきたいと思います。
- ブログ機能は集客コストが悪いので不要
- 広告運用支援も不要
- 月額メンテナンス契約も不要
- Webデザイン・ブランディングが得意
- 行政書士のHPで必ず必要な要素は問い合わせフォームぐらい
ホームページ制作会社への発注だけでなく、自作する場合の意識するポイントとしてもご活用ください。
ブログ機能は集客コストが悪いのでなくてもOK
まずホームページといえばブログ機能をイメージする方も多いと思います。ブログ機能自体は納品時にデフォルトで機能があるケースが令和現在では大半です。
そうなると、ブログの装飾を細かく口出ししたい方もいると思いますが、行政書士の場合はブログを積極的に運用する必要はありません。以下の理由です。
- 行政書士ブログの競合が多すぎる
- 検索上位表示するような役立つ情報を書くと自力解決されてしまう
- ブログ記事作成に時間がかかる
ブログは2010年代中盤までであれば非常に集客に効果を発揮していました。しかし今は競合が多すぎて、ブログ書いても上位表示されない可能性の方が高いです。特に行政書士は士業の中でも人数多いです。
ブログ集客はどの業界でも、コストパフォーマンスが著しく悪くなっています。下手に手を出すと大赤字になります。もうブログは対面での営業でお仕事がとれない場合の最後の手段ぐらいに考えるぐらいで十分です。
最近ではユーチューバーが、儲からないと言われるケースが目立ってきましたが、ブログのようなテキストベースの集客は動画の先を言っています。
ブログ集客頑張るぐらいであれば、行政書士なら名刺持って色々な場所に顔を出すリアル営業の方がよっぽど効果があります。
年末年始の営業などプレスリリース的な内容を記載する項目は必要なので、お知らせ機能に関しては実装してもらっておきたいところです。
広告運用支援も不要
多くの事業者にとっては広告運用などWebマーケティング支援もできるHP制作会社にお願いするのが推奨です。しかし行政書士の場合には広告運用支援が不得意な制作会社でもOKです。
理由としては、スポット案件が多く、広告単体で黒字化させる必要があるのですが、非常に難しい時代になっているからです。
たとえば税理士であれば、顧問契約して最終的には顧客単価が数百万円になってもおかしくありません。しかし行政書士は基本的に単発案件でリピートしてくれるかどうか怪しい案件が多いです。
よって案件単体で黒字化しなければならないのですが、近年はリスティング広告単価が上がりすぎていて広告で集客は非常に難易度が高く、もう手を出さないぐらいでいいです。
月額メンテナンス契約が不要
行政書士のホームページであれば、月額メンテナンス契約不要で発注できるHP制作会社に依頼したいところです。
月額メンテナンス契約は毎月、維持費を垂れ流してしまうので、納品してもらった後は、毎月固定の費用が不要な方が行政書士にはマッチしているでしょう。
行政書士は試験に合格しても9割が廃業するとも言われているので、まずは固定費を低く抑えて生き残ることを考えるのは懸命な判断です。広告で攻めるのは、予算ができてから考える方がリスクリワード的にはおすすめです。
Webデザイン・ブランディングが得意
行政書士のホームページ制作会社選びで特に意識したいのがデザイン・ブランディングのレベルです。
基本的に行政書士はSEOではなく名刺営業をして、名刺に記載されてあるURL(QRコード)から自社のHPを訪れてもらい、お願いするかどうかの参考材料にしてもらいます。
ですのでデザイン性が高く、魅力的なHPであるほど、ホームページを訪問していただいたときにアクションしてもらいやすいです。
ホームページ制作会社の中には、素人かと思うぐらいデザインセンスが破綻している業者も存在します…
行政書士のHPで必ず必要な要素は問い合わせフォームぐらい
行政書士のホームページ制作を考える上で一番重要な要素としては問い合わせフォームです。問い合わせフォームから以下に集客するかに、力を全集中させているぐらい振り切った制作会社も面白いです。
士業のHPには特殊な機能はありません。よってデザインと入力フォーム最適化(EFO)ぐらいは制作会社の技量を注力したいところです。
また行政書士に人気なのがSEOに強いホームページ制作会社です。しかし、SEOで上位表示とか簡単に行ってくるHP制作会社・集客支援会社には気をつけた方が無難です。今の時代は、そう簡単にSEO対策で集客でききません。
行政書士業界はSEO難易度激戦区の一つです。行政書士は士業の中ではリテラシーが低いと属性と考えられているので、変な業者が問い合わせしてきやすいです。
集客に協力してくれるホームページ制作会社に依頼する
ホームページ制作会社の中には行政書士と業務提携している場合も多いです。というのもHPやECサイト制作に利用できる補助金がいくつか存在するからです。それらの申請手続きの支援として行政書士と業務提携されていたりします。
また法人ドメイン(co.jpなど)の方が検索で上位表示されやすい傾向があるので、HP制作会社がクライアントに法人成りを推奨することもあります。
ちょっと下心がありますが、どうせお金を支払って発注するのであれば、そのような行政書士の集客に協力してくれるようなHP制作会社にお願いするのも関係構築手段としては有効です。
行政書士におすすめしたいホームページ制作会社4選
最後に自作は難しそうなので、プロのHP制作会社にお願いを検討している方もいると思います。
自分で自作することができますが、問い合わせまでの導線設計などは、やはりプロのデザイナーにお願いする方が効率が良いです。
そこで、行政書士におすすめしたいホームページ制作会社をいくつかピックアップしてみたので、自分で選ぶのが面倒という方は参考にしてみてください。
株式会社カトリデザイン事務所
東京を拠点フリーランスとして活動するWebデザイナーさんです。
パソコンが苦手な方でも丁寧にサポートできる親切で相談しやすいホームページ制作会社をコンセプトとしています。地域密着型のホームページ制作屋さんといった印象です。
オリジナルデザインの会社やお店のホームページの予算は20〜100万円程度となっていますが、テンプレートを使った場合には5〜20万円の格安料金でも制作可能となっています。月額メンテナンス契約が不要なのも嬉しいポイントの1つです。
Webデザイン的にはJavaScriptによる派手なアニメーションなどは実装されていませんが、丁寧にコーディングされています。
またHP制作だけでなく名刺などのデザインも得意としているので、オリジナリティの高い名刺をデザインしてほしい場合にも相談してみてください。
株式会社Soichiro
こちらも東京の下町を拠点とするWebコンサルティングが得意なホームページ制作会社です。制作費用20〜30万円の格安プランと75万円以上の戦略型ホームページプランがあります。両方ともワードプレウで構築します。
戦略型はユーザーの心理などWebマーケティング目線で丁寧に設計して、高い成約率を実現させるWebサイト制作を追求しているので、HP上から見積もりや資料請求などのアクションを起こしてもらいたい事業者にオススメとなっています。SEO対策を意識したコーディングにも自信があります。
また個人的に気になったのが、株式会社Soichiroさんの公式サイトです。ブランディングを意識した洗練されたコーポレートサイトに仕上がっていますが、実はブロガーがよく使う市販ワードプレステーマSANGOをベースにカスタマイズしています。
SANGOをここまで、しっかりしたコーポレートサイトにカスタマイズしている例は初めて見ました。同じようにSANGOや他のブログ系ワードプレステーマをカスタマイズしてほしい場合は検討してみてください。
株式会社BRISK
株式会社BRISKさんもワードプレスでのホームページ作成を強みとするHP制作会社です。
東京都の中小企業を中心にクライアントを抱えており「写真撮影付きのコーポレートサイトの制作」が46万円で対応していることで高いコストパフォーマンスを誇っています。
jQueryやCSSによる動きのあるアニメーションも実装されていますし、中小企業向けのコーポレートサイトとしては、バランスが良い印象です。
プロのカメラマンが実際に撮影に訪問して、もちろんフォトレタッチ作業なども行われるので、会社の内観や店舗のインテリアなどを雰囲気よく見せたい事業者は検討してみてもいいかもしれません。
ワードプレスで納品しているので、Webサイトの情報を自分で編集・追加することができるのでメンテナンスコストも節約できます。
また、個人的はプログラミングやデザインに関して、社内ブログを更新しているのも好印象です。こういった技術的な発信を全くしない制作会社が多いですが、しっかりと社内のWebエンジニア・Webデザイナーがトレンドの技術をキャッチアップしていることが分かる職場は安心感があります。
ウェブテックナイン株式会社
東京を中心に活動するWeb制作事業者さんです。法律事務所や有名中小メーカーのコーポレートサイトなどを数多く手掛けています。
制作実績を拝見すると、市販のワードプレステンプレートをベースにデザインをカスタマイズしています。
市販テーマをベースにカスタマイズしてもらうと、テーマ開発会社が無料でアップデートしてくれるといったメリットがあります。下手にホームページ制作会社オリジナルのワードプレステーマを使うよりも市販テーマベースでカスタマイズしてもらうのもコストを抑えながら、デザイン性の高いホームページを持つ戦略の1つです。
毎月の訪問やアクセス解析などの相談、さらにはパソコンやネットワークトラブルにも対応など、町のパソコン屋さん的なサポートも得意としています。
行政書士のホームページ制作 まとめ
- JIMDO(ジンドゥー)
- WIX(Wix)
- STUDIO
- ペライチ
- WordPress(ワードプレス)
- LAW(tcd031)
- Agenda(tcd059)
- SERUM(tcd096)
- ブログ機能は集客コストが悪いので不要
- 広告運用支援も不要
- 月額メンテナンス契約も不要
- Webデザイン・ブランディングが得意
- 行政書士のHPで必ず必要な要素は問い合わせフォームぐらい
昭和であれば行政書士を含めた士業の皆さんは食いっぱぐれしにくい固い職業の代名詞でしたが、
行政書士のホームページ制作でした。今はそういう時代ではありませんし、特に行政書士は士業の中でもフロー型ビジネスモデルというこもあり、試験に合格しても廃業しやすいです。
よって、新規開業者であれば、ワードプレスやJIMDOなどを使っての自作でスタートしていっていいでしょう。難易度的にはワードプレスの方が若干難しいですが、行政書士免許を獲得できる地頭をお持ちであれば、簡単に習得できると思います。
また、すでに顧客がいて業績も順調な行政書士であれば、ホームページ制作会社に発注して、より問い合わせにつながりやすいWebサイトにしてもらうのがいいでしょう。