ぼくは、小さなメーカーに入社したずんだもん。
営業から総務に異動になり、これからWeb担当を兼ねることになったのだ。
さっそくだけど、ずんだもん君。企業ブログから問い合わせが入ることがあるって、知人の経営者仲間から聞いたんだ。
だから適当にブログ書いて集客しておいてね
え…… あ、社長……
社長、ブログ書いておいてって具体的には何を書けばいいのだ…?
僕は昔、ブログでお小遣い稼ごうと思って挫折した苦い経験しかないのだ……
企業のブログなんて、どんなネタを書けばいいのか全く分からないのだ…
あら、ずんだもんやないかい?
そこにいるのは、なんちゃって集客コンサルタントの茜ではないか。
ちょうど、いいのだ。僕に企業ブログのネタのアイデアを教えるのだ!
ということで、企業ブログに書く場合のおすすめのネタと企業ブログを運営する場合の注意点について解説したので、参考にしてもらえれば幸いです。
企業ブログのおすすめネタ10選
ランチ・食事会
まずは、初めての企業ブログということで、景気よく書きやすいランチについてのブログを書くのだ。
僕の今日の昼食はカップヌードルなのだ。コンビニで買ったカニカマをトッピングした優雅な特別仕様なのだ。
Web担当スタッフのランチブログなんて、絶対にアップロードしたらダメやで。誰もずんだもんのランチなんて興味ないで。
ランチブログに興味があるのはアイドルぐらいや。もっと意味あることアップロードしないと企業ブログする意味ないで
じゃーん、私の今日のお昼はサンドイッチです!
美人なずん子ちゃんなら、ランチブログしてもええで!
酷いのだ。差別なのだ…
Webマーケティングは平等やないんやで。
社員紹介
ネタが思いつかばないから、とりあえず社員紹介のブログするのはどうなのだ?
社員紹介は企業ブログのネタとしては定番やな
Google検索で集客できることはない。でも、どんな人たちが働いている会社なのか、商品購入の判断材料としてスタッフに興味ある人は一定数いるな。
こんな素敵な人が働いている会社なら、商品・サービスを買ってみたいという魅力が必要や
社長の愛人のずん子ちゃんなのだ。経理のお手伝いしているのだ。主に社長の個人的な財布を管理しているのだ。
ちょっと、ずんだもん! 何よその紹介の仕方!
けど、ずん子ちゃんは、美人やから、ぜひともスタッフとして紹介しておきたいな。
露骨な表現で言えば、社員紹介で重要なのはルックスや。華やかな人が多いなら社員紹介ネタは書くべしやな。
じゃあ、僕もイケてる妖精だから、自己紹介するのだ!
まぁ、ずんだもんには興味はないから掲載しない方がいいな。商品購入しようと思ったのに、カゴ落ち頻発するわ。
酷いのだ…!
取引先自慢
社長が「この有名な会社と取り引きしてますよー」って内容でブログ書けって言っているのだ。
取引先自慢は企業ブログでしても大丈夫なのか?
許可もらっているんだったら、ええで。
許可もらっていないんだったら、クレームになる可能性があるからダメや。
有名クライアントの紹介は「権威付け」や「安心感アップ」には効果ある手法や。マーケティングでも常套手段やから、当然ブログでも効果あるで。
ほえ〜
けど、「権威付け」はほどほどにな。
社会人でもSNSで取引先の自慢とか、過去に出会った有名人の名刺とか見せてくるような奴は信用ならんって言われる。
多分小手先のマーケティングテクニックをゴリゴリ使ってくる業界が悪徳商材を取り扱っている傾向があるからやろう。
自社のターゲット層を考えて「権威付け」「マウンティング」のどっちの要素が強いか考えて、行うべきやな。
会社の備品自慢
会社の備品自慢はどうなのだ? ビリヤード台とか卓球台とか。
ブログ記事のために会社の経費で買ってもらうのだ。ゲームしたいのだ!
費用対効果が微妙やけど、会社の備品自慢ブログはトゲも少ないし、いいんちゃう? 知らんけど
会社の備品を豪華にしても売上は増えんで。あと福利厚生上げてもらうぐらいなら、給料交渉した方が得やで?
まぁ、一部の求職者なら、オフィスが豪華な会社で働きたいっていう層は一定数あるな。小手先の手段やけど。
ちなみに、会社の備品とか福利厚生とかスタッフの働き方に関する情報は、ずんだもんより優秀な人材が入ってくる可能性があるから、リストラされるかもわからんで。
やめておくのだ!
技術ブログ
学生時代の友達はキラキラベンチャーに就職したのだ。エンジニアとして技術ブログ書いているって言ってたのだ
テック企業はエンジニアがプログラミングとか専門性が高い内容をよくブログで共有しとるな。
Webエンジニアは、技術ブログのレベルを見て、会社の良し悪しの判断材料に使う。
最先端な技術者を求めているテクノロジー企業ほど、技術ブログは積極的に情報発信して、優秀な人材の獲得合戦やってるな。
僕はプログラミングできないのだ。技術ブログって事務職の僕は何書けばいいのだ?
Stable Diffusionでえちえちな女の子のイラストを爆誕させるテクニックをさらせばいいのか?
あかんわ! 絶対にやるなよ!!
ずんだもんは事務系やから、マーケティングツール・Google Apps Scriptでの事務作業の効率化とか、NotionやKinoneみたいなSaaSの使い方とかかな?
けご、技術ブログはどの分野でも正直だるい割に、お客さんの集客効果は期待できん。情報もすぐ廃れるのも大きなデメリットや。
相性が良いのは人材採用や外部からの資金調達が活発な企業やな。
技術ブログは色々と鬼門やで〜
めんどくさいのだ!
ライバル会社の商品との比較
じゃあ、ストレートに自社の商品について、ブログで紹介したいのだ。
それは、良いと思うで自社の商品の魅力を一番知っているのは、自社の社員やからな。
注意点としては、自社商品紹介ブログは厳選することや。多いと宣伝色が強くなるから、二度と訪問してもらえなくなる。
そこで、より自社の商品の魅力を伝えるために、ライバル企業の商品と比較してやろうと思うのだ。
そうすれば、強みが明確で売上アップ間違いなしなのだ!
親の仇レベルで盛大にディスってやるのだ!
競合との比較は、色々と表現がセンシティブやからな。企業の公式ブログとかでする時は、名前とか出したりするのはマナー違反やで。
あと企業ブログで競合製品が下みたいなニュアンスで書くと報復されることもあるから気をつけるんやで。
他社製品とかの比較とかは、大手企業の製品紹介ページとかでも見られるから、それ自体が悪いとは言わん。けど競合会社のスタッフが見た時不快に感じないよう、表現に気をつける必要がある。
年中KY(空気読めない)なずんだもんにできるかな?
失礼な奴なのだ! で、できるのだ…!
お客の悪口
じゃあ、お客の悪口を言うのだ。変な客からの問い合わせ多すぎなのだ!
社内に蓄積している問い合わせ内容とかのデータを見て、無理難題言ってくる客をさらしてやるのだ!
もちろん名前とかは匿名にするから、訴訟される危険性もないのだ。
僕の勤めている会社は、小さいながらも優れた製品があるから、客を選べる立場なのだ!
お客さんの悪口書くのは絶対ダメやで。訴訟されなくても会社のイメージダウン必至や
確かに会社の事務なら、お問い合わせとかの内容で、色々と香ばしいネタがたくさん持っていると思う。
でも他のお客さんを面白ネタにしている会社に好感がモテるかな?
一時的には尖った発言で注目してもらえるかもしれん。でも会社自体がちょっとひねくれているというか、性格が悪い社員が揃っていそうな社風に見えるから、長期的には大きなマイナスや。
自身で判断して発信できる自営業の方がお客様に攻撃的な発言しているのをSNSで見ますが、確かに外から見ていて良いイメージはありませんね。
社長の悪口
そ、そうなのか… お客さんだけじゃなく、社長の悪口とかもネタが満載だから書こうかと思ってたのに、残念なのだ…
社長の悪口か… (クビになるで…)
あ、けど、攻め方によっては、社長の悪口を企業ブログで書くのもいいかもしれせんな
そ、そうなのだ! ぼ、僕は社長をボロクソに言って、そこから会社の良さを知ってもらおうとしていたのだ。
社長の懐の深さを演出なのだ。僕天才なのだ!
企業ブログで社長の悪口を言うんだったら、そこから社長が改革をしていくようなストーリーが面白いで。
最近は商品を作る時でも、設計段階からストーリーをSNSで共有してファンを構築すようなマーケティング戦略もある。
だから社長がブログで批判されたら、改善できるような部分をすり合わせしておく。改善できる内容に絞って、企業ブログでディスった内容を書く。
批判された内容から、後日、社長が「改善します!」などのタイトルで後日社長がブログを書いて、改善していく。
そうすると、この会社は従業員が文句言ってもしっかり改善してくる、優良企業に見える。
商品・サービスでもお客様から批判があったら、しっかり改善していそうなイメージを持ってもらえる期待値があり、売上に貢献する可能性があるで。
ステマ臭プンプンだけど面白そうだね。
「ずんだもん君の給料を上げましょう」なのだ!
よし、下げましょう!
トレンドのトピック
集客コンサルトの茜的に何かおすすめのネタはないのか?
そうやな、おすすめとしてはトレンドネタやな。
トレンドネタっていうのはそのトピックについて書いている競合が少ないから、Google検索で上位表示されやすいんや。
だからずんだもんの業界で、ホットなニュースを独自の切り口で解説したりするのがおすすめやな。
そう言えば、ユーチューバーもトレンドネタを扱っていることが多いですね。
ウェビナーなどイベントのレポートブログ
あとはウェビナーとかのイベントと連動させて、進行状況をブログで共有するのもアリやな。
ZOOMなどを利用したセミナー。見込み客のリスト取りとかに利用される
ウェビナーみたいなイベントは、どちらかといえばFacebookとかで進捗が共有していることが多いけど、企業ブログで共有してmいいで。
もちろん、開催したイベントのレポートブログも良いで。次回開催した場合には参加したいようにブログ上では訴求するのがポイントや。
- Q新年の挨拶は書いてもいいですか?
- A
書いてもいいですが、集客効果はありません。特にメリットもないのでお好きにどうぞ。
企業ブログのネタを決める前に抑えるポイント
ということで、企業ブログのネタ探しをするにあたっては、書くべきトピックと書かない方がいいトピックがあることがわかったのだ。
さらに、企業ブログをスタートする場合には、以下を意識する必要があるで。
ターゲットを明確にする
企業ブログでターゲットを明確にするように言われることが一般的です。結局、自社の製品を購入してくれない層が関心を持つ企業ブログでも売上には直結しないです。
ターゲットを明確にする必要性は、以下のような理由があります。
企業ブログでターゲットを明確にする方法は、以下のような手順があります。
ターゲットなんて、必要ないのだ。テキトーに書いてて需要が判明したネタが正義なのだ!
確かにSNSはとりあえず、フォロワー数を増やすような傾向があるので、一理ありますね。
検索ボリュームを考える
企業ブログを運営していくにあたって、検索ボリュームは考える必要があります。
たとえば月間検索回数が500回検索されるキーワードと、月間50回しか検索されないキーワードだと、仮に両方のブログ記事が1位表示されたとして、集客力が10倍違います。
企業ブログを書く場合にもなるべく、自社の商品を購入してくれる見込み客が検索しそうなキーワードを調べて書く必要があります。
ただし、既に信頼性抜群の企業や長文の企業ブログを執筆している場合は同じ検索キーワードで執筆しても時間の無駄になる可能性が高いです。
ブログマーケティングへのリソースの投下は慎重にですね
SEOに期待するな
昔は色々とSEO対策のテクニックがあったけど、今はコンテンツSEOぐらいしかなくなった。つまり、ブログなどで良質なコンテンツのあるページをなるべく量産していくことや。
GoogleやYahoo!の検索結果で自社のWebページが上位に表示させるための施策。
一方で、多くの企業や個人が似たようなコンテンツブログを量産している状態やから、今からスタートさせても効果が期待できるかどうかは分からん。
特に自分の集客したいキーワードで競合サイトが大量に高品質なブログ記事を執筆している状態であれば、難しいかもしれん。
2010年代に僕は個人ブロガーとして生きていたのだ。2020年前後からから「ブログはオワコン」「SEOはオワコン」とSNSで言われ始め、僕の周りも続々と引退していったのだ。
僕もその一人なのだ。おかげで社畜になったのだ…
個人ブロガー界隈では言われることが多いけど、企業ブログでも業種によっては似たような状況やな
YouTubeに転用しやすいネタか
企業ブログ(コンテンツSEO)はこれから真剣に取り組んでもいけるかどうか分からん。
だから将来YouTube集客するたの台本作成ぐらいの軽いノリで考えておくぐらいで取り組んでおくというのもアリです。
ユーチューバーや他SNSのインフルエンサーも広告収入では生きていけない時代なのだ…
逆にYouTube動画でやったことを読み物として、企業ブログとして文字起こしするのもいいかもしれませんね。
メンテナンスのしやすさを考える
企業ブログを運営するのであれば、メンテナンスのし易さを意識しましょう。たとえば、1年後に大幅に修正が必要な内容は手間をとって加筆修正するか消去する必要がありません。
個人ブログと異なり、いい加減な情報を掲載し続けるのは企業モラルに反します。
でも、最近は速報性の高いトレンドに乗っかった方がブログ集客は上手くいくと言う人も増えています。
安定性のあるキーワードでコツコツと企業ブログを書いていくか、速報性の高いトピックを書いた方がパフォーマンスが良いか、GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールを使って解析していきましょう。
企業ブログと文字数は関係ある
ブログを初めて書く人がよく持つ疑問の一つが「ブログは何文字書けばいいの?」です。
検索上位表示させるために、「ブログに文字数は関係ないと言われます。もっと本質を見て!」なんて…
嘘なのだ。綺麗事に反吐が出るのだ!
検索上位に表示されているのは最低でも5千文字以上、2〜3万文字なんていう場合もザラなのだ!
ブログは文字数ではありません。しかし、ユーザーがより詳細にしれたり、追加で知りたくなるような補足情報も入れて文字数を稼いだページの方が検索結果で明らかに上位表示されています。
2020年以降は、いくら短文で本質をついた記事を書こうとも、インデックス(Googleが検索結果内容の候補に登録)すらされなくなりました。
よって、これから書く企業ブログを書くのであれば文字数は、よっぽどニッチな情報や自社情報でない限り必要です。
もしかしたらで、ラッキーパンチで、検索意図の本質だけを記載した数千文字の企業ブログが上位表示されることはありません。
正直、1万文字以上とかの記事ばかりの検索キーワードは狙わない方が良いです。よっぽどマーケティングに長けた企業でないと、勝てる見込みはありません。
今の時代に3千文字以下のブログ記事を書く意味があるかは慎重に検討すべきですね
企業としての倫理観を考える
ユーチューバーと同じく個人ブロガーも多少倫理的に賛否両論なトピックを扱ったり、尖った価値観でブログを書いています。
それでも匿名性の個人ブログに対して、批判的に言ってくる人はほとんどいないので、問題になりません。所詮、顔出しなしの個人ブログなんてゴミみたいなものです。
しかし、法人が運営する企業ブログの場合は、トピックや執筆者からの思想によっては炎上してしまいます。
尖ったことを言えばターゲットは刺さって注目してもらえやすいかもませんが、一方で誰かを傷受けてしまう可能性があり、企業ブログを執筆する場合には、綿密な執筆ルールが必要となります。
しっかりしている企業であれば企業ブログは二重三重にチェックする人がいて、執筆した人の人間性が滲み出すぎていないかを確認する体制があります。
企業ブログは属人性が低く、内容がつまらなくなりがちなので、そこで個人ブロガーは属人性を出すような傾向が近年は見られます。
失敗しても消せばいい。とりあえず、やってみる
最後にですが、失敗してもいいから、さっさとやってみることです。
ブログをスタートすると色々と課題が見つかります。
色々と課題はあります。
幸い、YouTube動画での情報発信と異なり、ブログは公開した後に修正が自由に行えます。
また企業ブログは、社員の人件費を考えると、費用対効果が悪い場合もあります。その場合には、検索で集客するキーワードを決めてしまい、メンテナンスする記事を数十ページに限定してしまいます。
そうすれば、後は、加筆修正していくだけとなり、メンテナンスコストを大幅に下げることができます。ブログ担当スタッフも、ネタ探しに明け暮れて疲弊してしまい、転職活動が脳裏をよぎるようなこともありません。
企業ブログで自社のノウハウは慎重に
最後にですが、企業ブログのデメリットとして自社のノウハウを社外に無料で提供することにあんることです。「コンテンツマーケティング」という言葉が台頭した2010年代から、企業ブログによって無償でおしげもなく情報提供が行われる時代になりました。
しかし情報を出し惜しみなく提供することは、同時に競合や自社の業界に新規参入者を増やしてしまう行為でもあります。特に参入障壁が低い業界はブログで専門知識を公開するかは慎重に判断すべきでしょう。
また、コンテンツマーケティングに全力を入れている割には、「お金を払ったサービスは大したことなかった」のように逆に不満の種になってしまうこともあります。
企業ブログのネタ まとめ
- 社員紹介
- ランチ・食事会
- 取引先自慢
- 会社の備品自慢
- 技術ブログ
- ライバル会社の商品との比較
- お客の悪口
- 社長の悪口
- トレンドのトピック
- Webnarなどイベントのレポートブログ
- ターゲットを明確にする
- 検索ボリュームを考える
- SEOに期待するな
- YouTubeに転用しやすいネタか
- メンテナンスのしやすさを考える
- 文字数は関係ある
- 企業としての倫理観を考える
- 失敗しても消せばいい。とりあえず、やってみる
- 企業ブログで自社のノウハウは慎重に