サイバーエージェントが運営する人気ブログサービスのアメーバブログ、通称「アメブロ」。
アメブロを使ってブログを書いている人の中には、アメブロをホームページの代わりとしても使いたいユーザーも多いのではないでしょうか?
アメブロをカスタマイズしてホームページとして利用を希望する事業者は多いです。しかし令和現在は、ホームページとしてアメブロの代用は非推奨です。その理由を解説したいと思います。
アメブロをホームページに使うのがおすすめできない理由
アメブロの集客効果は低迷中
まず最初に今のアメブロに集客効果は期待できません。2000年代〜2010年代初頭に関して、アメブロはSEOが強い時代がありました。SEOとは簡単に言えばGoogleやYahooの検索結果に上位表示させるパワーです。
コンテンツの充実度も当然重要ですが、ドメイン(WebサイトのURL)もSEOでは重要です。
昔は、アメブロで書かれたブログが検索ワードにょっては3つも検索結果の1ページ目に簡単に表示されていた黄金期がありました。かなり低品質なブログ投稿でも、簡単に上位表示されていたので、事業者にとっては、サクっと作成したブログから集客できていたので、重宝されていました。他のブログサービスと比較してもアメブロはSEOがかなり強かったです。
しかし、令和現在、アメブロがGoogle・Yahoo!の検索結果で上位表示されているのはほとんど見かけません。
YahooやLINEのブログサービスが終了したように、もう無料ブログは、ほとんど検索結果に表示されず、サービスを運営するのも、まままらない状況です。
アメブロがSEOで弱くなった理由の一つに、専門性が低いことが挙げられます。Google・Yahooの検索エンジンは「E-E-A-T」を重視しています。
経験による独自性はともかく、専門性・権威性・信頼性に関しては、多種多様なトピックを個々人が書く無料ブログサービスでは担保ができないので、検索エンジンからの評価が悪いです。
専門性を高めるために、多くのブログは自分のドメイン(WebサイトのURL)を取得して、そこで、事業者だけのコンテンツとして運営されています。今さら、アメブロのような集合の力で相互作用でなんとかするのは時代遅れです。
アメブロをホームページ化させるのに手間がかかる
アメブロをカスタマイズしてホームページを運営するのには手間がかかります。
2010年代中盤あたりまでであれば、もう少し需要がありましたが、アメブロカスタマイズはWeb制作案件の中でも特に斜陽間がある案件です。WordPressなどの人気ホームページ作成ツールと比較すると、アメブロカスタマイズのテクニックを積極的に情報発信しているユーザーは少ないです。
Google検索しても自分の意図した情報が見つからない可能性が高く、自力で解決しなければなりません。現在のアメブロの集客力を考えると、アメブロを固執するよりも、無難にワードプレスの市販のデザインでそのまま作った方が手間が少ないです。
グローバルナビゲーションの実装がひと手間必要
アメブロにはグローバルナビゲーションメニューがありません。グロナビとは、HPの主要ページをヘッダー付近に目立つデザインで表示させているメニューです。
- TOPページ
- Aboutページ・このWebサイトについて
- 商品・サービス
- 会社概要
- お知らせ・NEWS
- ブログ
- 各種SNSへのリンク
- お問い合わせページ
- 検索やダウンロード機能
厳密にはアメブロでも自分でカスタマイズすればグロナビは実装できます。
しかし、カスタマイズできるなら、最初から簡単にナビゲーションメニューを表示できるようにしておいて欲しいと思うのですが、アメブロの本来の使い方とは異なるからか、需要はあっても長年公式がナビゲーションを実装する気配がありません。
サイト型のトップページを作成できない
アメブロはブログ型に特化したWebページ作成ツールです。グローバルメニューは表示できるものの、サイト型のトップページを作成できません。
一般的にお店や会社のHPのトップページには、目に止めて欲しい情報を網羅的に掲載してポータルページ化します。
ポータルページとはサービスへの入り口となるウェブページのことです。ユーザーに便利な情報を一覧できるようにします。
しかし、アメブロの場合には、トップページには最新のブログ記事が表示されます。
いくらナビゲーションメニューを実装したり、デザインを作り込んでホームページ風にカスタマイズしたとしてもトップメニューがサイト型にできないのであれば、どこまでいってもブログ止まりです。
スマホ最適化できない
アメブロのカスタマイズはPC用です。スマホでアメブロを閲覧するとはグローバルメニュー・サイドバーともに表示されません。ナビゲーションはブログの「テーマ別・月別のブログ記事一覧」のみ表示されます。
近年はスマホユーザーが半分近いです。特にアメブロを使うような事業者(ターゲットが主婦層など)の場合、ユーザーの80〜90%以上がスマホユーザーだったりすることもあります。アメブロをカスタマイズしても、集客につながる効果的な施策ができるかは、怪しいところです。
アメブロカスタマイズの事業者を探す必要がある
アメブロをホームページに使えるようにカスタマイズしてくれる事業者もあります。依頼すれば、アメブロをホームページ型にカスタマイズ代行してくれます。
アメブロカスタマイズ代行業者は、Google検索や、ココナラ・ランサーズなどのクラウドソーシングサイトで見つけることができます。
代行業者を見つけることは簡単です。ただし、アメブロカスタマイズを得意としてるホームページ制作会社やWebデザイナーのレベルは玉石混交です。通常のWeb制作案件が獲得できないので、ニッチな市場であるアメブロカスタマイズで稼いでいる場合もあります。
また、アメブロの仕様によって、レイアウトが崩れてしまう可能性もゼロではありません。再依頼する必要があるので、ココナラやランサーズだと、直接連絡できないので将来のメンテナンスサービスが懸念材料です。
アメーバブログは運営により強制削除される可能性がある
アメブロのような無料ブログサービスは運営会社の独断によって、コンテンツを勝手に削除される危険性があります。
特にアメブロは運営による強制削除で悪名高いブログサービスとして、ブロガー界隈でも有名です。アメブロがSEO的に強いこともあり、悪いことをたくらむブロガーを引き寄せてしまっていた部分はあるのですが、運営によって削除された報告がSNS上で目立っていた時期があります。
広告を非表示にするのは有料オプション
アメブロは無料ブログサービスのため広告が表示されます。特に、アメブロの広告はスマホでは、急に広告面積が伸びる広告が実装されたりとWeb業界では何かと賛否両論で話題になります。
事業者であれば、アメブロの広告は非表示にしたいところですが有料プランは月額1,027円です。
広告を外すだけの機能にしては、少々値段がお高い印象を受けます。
問い合わせフォームが作れない
アメブロでは問い合わせフォームが作れません。アメブロはブログのために最適化されたWebサービスです。ブログは基本的にお問い合わせを受けるために設計されていません。
最近のホームページは、いかにメールや電話問い合わせや資料請求などのアクションをしてもらうか等「エンゲージメント率」を意識しています。そのためにアクセス解析ツールやヒートマップツールを活用して、ユーザー行動を分析しています。
しかし、アメブロにはそのようなマーケティングツールも導入することができません。ユーザーにアクションを促す施策には向いていません。
アメブロで活動するビジネス系ブロガーのイメージが悪い
アメブロは個人が日記を書くのであれば大丈夫です。しかし、ビジネス系の事業者が使っている場合、以下のような方たちが目立つ印象を受けます。
何か地元でお店をやっている人も使っていると思うのですが、どちらかと言えば、高額な料金で無形サービスでを提供している零細事業者が悪目立ちしている印象を受けます。
確かに、アメブロで日記みたいな低品質なブログ書いて、それで生計を立てられるのであれば、夢のある話ですが、再現性が非常に低いのではないかと思います。
ブログは事業者として信頼性に欠ける
最後にですが、アメブロでホームページを作ることは信頼性に欠けます。信頼性に欠けるとは主に以下のような点です。
2010年代であれば、小規模事業者向けの機能性・料金のバランスを兼ね揃えた最適なWebサイト作成ツールが存在しませんでした。とりあえずアメブロでHPもアリでした。
しかし現在はWordPress・Wix・JIMDO・STUDIO・Shopifyなど数多くのWebサイトが存在します。プロフェッショナルなHPはいくらでも簡単に自作できる時代になりました。
アメブロのような日記に近いブログよりも、人気の高い情報発信ツール(SNSや専門ポータルサイト)も数多く登場していることからマーケティング目線でみても、アメブロは第一候補とはなりません。
アメブロの姉妹サービスHP作成に特化したアメーバオウンド
ちなみにアメブロユーザーがホームページを作りたいというニーズがあるのをサイバーエージェントも知っているので、数年前にAmebaOwnd(アメーバオウンド)と呼ばれるホームページ作成サービスをリリースしています。
しかしアメーバオウンドは時代が悪かったのか、アメブロほど話題になることもありませんでした。近年は新しい機能も実装されておらず保守しかしていません。
機能的にも他のホームページ作成ツールと比較しても、見劣りする部分が目立っています。アメーバオウンドの公式サイトもほとんど新着情報が更新されていません。アメーバオウンドは、いつサービス終了してもおかしくない状況です。
結局アメブロのドメインでブログ書いたら、検索結果に上位表示されやすかったのが付加価値があったのであって、アメブロ運営が開発する機能が優秀だった訳ではありません。
アメブロでホームページ まとめ
- ブログの管理が簡単
- 月額利用料が無料
- サーバー管理不要
- 表示速度が速い
SEOが強いためにアメブロ信仰者の一部がホームページとしてアメブロを使うことを推奨していました。10年ぐらい前であれば、確かにアメブロのホームページは選択肢の一つとて理解できました。
しかし現在のアメブロに検索結果から自然流入を増やすレベルのSEO効果はありません。
もし、アメブロのような親近感をもたせたながら情報発信をしたいのであれば、SNSを利用すべきです。アメブロはブログの中でも日記(網羅性がなく、主観が多い)ようなコンテンツにこそ最適ですが、そのようなものは、情報があふれる現代社会では芸能人・有名人以外では興味がありません。
本格的なホームページを自作したいのであれば、WordPress・Wix・JIMDO・STUDIO・Shopifyで構築する方が合理的です。
アメブロを無理やりカスタマイズしてHPにするのではなく、集客力のある高品質なHPを持つべきです。最近のWeb制作ツールはどれもCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)が実装されているので、アメブロ以上にGoogle検索で上位表示されやすいブログを書くことができるのも大きなメリットです。